土の皿と金の皿

「御前が失くしたのは土の皿か、それとも金の皿か」

「土の皿です」

「正直者だな、褒美に金の皿をやろう」

「いいや、土の皿でいいから」

「おお、何とも欲の無い者だな、金の皿を二枚にしてやろう」

 こう言って神は、金メッキの銀皿を置いて消えた。

「返せー! 古伊万里ー!」

 時として神は、大きな勘違いをする。

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