ゆでタマゴ

小さなお鍋をコンロにかけて

イヤホンさしたら一曲目


ココロを震わす天使の音色

噂によると命のお唄

誰もが涙を流して笑う

貰って 踏まれて 取り合って

真っ向勝負じゃ勝ち目がない


受け取っているよ

待っていたんだよ

言葉のイミは知らないけれど

呼吸のリズムは確かにここに


お腹いっぱいで 眠たくなって

暑い夜には風を扇いで

寒い朝には布団被って

それで満足出来たらなぁ


期限ぎりぎりのタマゴを持って

優しく沈めて次の曲


怒りに震えるロックな叫び

噂によると殺しのお唄

誰もが涙を流して嗤う

尖って ふざけて 粋がって

皮肉を言うしか取り柄がない


聞こえているよ

待てないんだよ

感じるココロはなくしたけれど

音符のラレツは確かにここに


何かに飢えて 目を見開いて

暑い夜には布団被って

寒い朝には風を送って

それを満足と呼ぶのかなぁ


ゆでたタマゴは戻らない

僕のコトバは届かない

何かを口に出そうとして

呑まれて消えたゆでタマゴ

©Daichi Ishii Office, LLC.