「不連続の世界」

この世界は不連続の世界

川のように流れていくのではなく
断絶と断層とで隔てられている

月と地面がそうであるように
海と空がそうであるように
僕と君がそうであるように

分かり合えないのは当たり前
同じ時間を一緒にいても
違う時を生きている

どうやって生きていけばいいだろう
誰もが自由を羨望するのに 僕は空しくなる
まるで砂漠に独りでいるみたい

海原に佇んで どこに行けばいいかも分からない
これは船だから 堪らなく不安になってしまう

だから境界線を描いて 形のあやふやな世界に輪郭を
その上を歩けば 影は線に囚われる

全てを望めるほど強くない
そんな勇気もない

この手で描いた線の上を歩いていく不自由さ
それはささやかな自由 この手にはそのくらいの自由が全てでいい
不安と戦うちっぽけな勇気で ささやかな灯火を守る
この手にはそのくらいが丁度いい

©Daichi Ishii Office, LLC.