「居場所」

そこは心の始まりの場所

扉を開けて 外へと出た世界
自分が自分であった場所

だから人はその場所で 抱えた痛みによって不幸になって
そこで抱きしめられた温もりによって 幸福になる

あの頃は どこで何をしていただろう
あの時は 誰と一緒にいただろう

零れていったのは涙だっただろうか
それとも笑い声だっただろうか

一緒にいることしかできなかったから
同じことをして 同じように過ごして

同じ「忘れられない」でも
それが楽しい思い出であったらいい

もう変えられないから
かけがえのない思い出であったらいい

それはきっと 心の原風景

辛くても 笑顔でいられる場所があったこと

同じ人なんていないのに
みんなと一緒にいられたから 笑えていたことが

きっと――時を超えて 今を救う


©Daichi Ishii Office, LLC.