「違う世界 同じ世界」






みんなのことが分からないから
言っていることも分からない

――まるで
違う世界にいるみたい……

みんなのことが嫌いで
だから自分のことも嫌いだった



抱きしめられたから泣いたのか
泣いたから抱きしめてもらえたのか

分からない

不安や痛みや悲しみが
温もりに包まれて光に変わっていく
積み重なった雪が陽だまりの中で溶けていくように

違う世界で生きていても
ここでなら 同じ世界にいられた

みんなと違うとしても
泣いていいんだって思えた

その腕に包まれて
居られる場所で
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