「不随な魂」

言葉の陣痛で
落日する詩人
生きた残骸は
美学に溺れる

脊髄を砕けば
温厚な路地裏
紡げぬ僕さえ
善が祝福する

甘露の感性で
詠唱する愛児
満ちた憧憬は
白紙に捧げる

恋文を怨めど
寛大な十六夜
至れぬ僕さえ
韻が氾濫する
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